2009年11月18日水曜日

モットーは全員経営

 独り勝ち”の理由は
柳井 やはり全部自分でやっているから。顧客ニーズがどこにあり、どういう商品を企画し、どのように売るか。販売後にお客さんがどんな感想を持ち、どこを改善してほしいと感じているかを常に把握する。このサイクルがきちんと回っています。
優秀な店長は年収1000万円超だそうですね
柳井 これは単なる人事制度ではなく企業哲学で、うちのモットーは全員経営。特に小売りは、お客さんと接する現場で正しい判断や行動が必要です。今日採用されたアルバイトでも、正しい判断をするには経営者感覚が必要になります。

 ご自身の体験から?
柳井 昭和47年に父親の紳士服店に入社したさい、僕は2代目で生意気だったので1人を残して全員辞めてしまい、全部1人でやるはめになった。このとき商売は1人では何もできないと痛感した。また、山口県の零細企業からここまで大きくなったのも私の力だけではない。だから、特に社員がどれだけ力になってくれるかが経営を左右する。特にわれわれの場合は売り場の責任者である店長が一番のパートナーです。

経営幹部を養成する人材育成機関を新設しました
柳井 人間は必ず老化するし、トップが老化したら企業もダメになる。だから、65歳までに日常業務は他の人に任せたい。2人の息子には経営は他人に譲ることを伝えている。ただ、僕は創業者で大株主なので会社と完全に無関係になるのは難しいから、人材育成に専念できればと作りました。

後継者の条件は?
柳井 お客さまの満足のために仕事ができて、もうけられる人。もうけの話をすると、「ユニクロは関西商法ですか」と言われるけれど(笑)、もうけないと会社の将来はないのだから当然です。収益を確保しながら常に新しいことに挑戦していかなければ、今後のグローバル経済の中で企業は生き残れない。今後も攻めの姿勢を忘れずに世界一を目指したいですね

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